2023年7月20日木曜日

昭和40年男 プラモ棚 第28回「マルイ 歩く手首」 補足情報

    ~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~

(第253回)

今回の絶版プラモデル情報局は、「昭和40年男」最新号が好評発売中とのことで、連載している「みくに文具のプラモ棚」の補足情報をお届けいたします。
今号はマルイのスリラーシリーズから「妖怪 歩く手首」のプラモデルを紹介しています。お手元の連載記事と共に補足情報をお楽しみ下さい。

●箱サイズは、誌面の通り4版ともほぼ同じです。


●妖怪ブームと妖怪プラモの時系列を少し紹介
~映像作品~
ゲゲゲの鬼太郎のアニメは1968年1月3日放映開始
妖怪百物語は1968年3月20日公開。
妖怪大戦争は1968年12月14日公開。
~プラモデル~
●日東科学の妖怪シリーズは1968年5月から
●今井科学の鬼太郎シリーズは1968年6月から
●マルイの歩く手首(初版)は1967年8月、2版の妖怪シリーズは1968年7月前後に発売。3版は1970年6月。4版の赤箱 1973年。
●中村ミニミニおばけ 下駄郎、傘男 1968年6月
●クラウン オバケ傘、小僧ろくろっ首 1968年6月

「妖怪 歩く手首」は、新規金型ではなく、パッケージ替え商品なので、妖怪ブームへの商品投入対応は早かったと思われます。
マルイのパッケージ替え転生ビジネスモデルは、この妖怪ブームに「妖怪」と名を付けた転生スリラーシリーズを発売したことをきっかけに生まれたのでは?と思い調べましたが、スリラーシリーズ以前に、すでに67年末にはスペースバード含めた初期SFメカシリーズがニューパッケージで登場(転生)していました。


●歩く手首の初版イメージは、「バッサリと切り落とされた人の手首が悶え動く」ということから、人の手首でしたが、2版の妖怪シリーズパッケージでは「羅生門の鬼」の手首と判断しました。その理由は、誌面で指摘した「爪の長さ」と、歩く生首の2版に、同じく「平家物語」に登場した「鵺(ぬえ)」が背景に描かれているからです。




キャプションで紹介の「ドッキリシールって?」って方にご説明
ロッテ、ビックリマンチョコのおまけについていたシールです。上画像はシリーズの500円札のもの。絵柄以外は透明なシールでだまし絵的な立体感があります。発売は1977年からとのことで、もっと前からあったんじゃないかと思いましたが、勘違いだったようです。歩く手首についている「血のり」シールは、初版から付いていますので、ドッキリシールの元祖だったのかも知れません。 どっきりシールでも傷口や血のりがあったような気もしましたが、こちらも勘違いだったようです。近いところでは「赤ペンキ」がありました。


●黒い背景プラモ
黒箱紹介で黒箱の歩く手首以外に、背景黒のプラモデルは記憶にないとしましたが、原稿を入れた後に思い出しました。
ロボダッチの「マシン基地」が背景黒ですね。初版は1975年12月発売。
右は商品名が変わってパッケージもリニューアルされた再販品。でも、背景の黒デザインは引き継いでいます。これ以外は無いとは思いますが、どうでしょうか? ※初版マシン基地画像はまんだらけWEBからお借りしています。


●母親と一緒に返品に来たお兄ちゃんは、結局、他のプラモデルと交換して帰って行きました。たしか、リモコンの戦車か車を選んだと記憶しています。歩く手首よりも高かったので、ある意味、ラッキーだったのかもしれませんが、笑顔ではありませんでした。


●帯やタグも凝っているので、ぜひ、誌面紹介箱中画像を注視願います(^^)
各版オリジナルタグとなっています。4版(赤箱)に関しては、初期は「MARUI MONSTER SERIES」と書かれた青色オリジナルタグでしたが(裏面が別色&日本文字かは未確認)、その後マルイの他商品と同様に共通タグを使用しています。


●「初版」「4版(赤箱)」について
初版箱の初期は成形色は青白色。その後、「NEW夜光」文字シールが貼られたパッケージになり成形色が夜光に。ところが、初版発売前の1967年7月15日発売「週刊少年キング/1967年7月30日号」に広告が載っていますが、そこには「夜光」と紹介されています。夜光開発が遅れ、まずは青白成形色で発売されたのではと推測。さらに、初版箱でニュー夜光ですが、タグが「妖怪シリーズ」になっている個体が存在します。成形色が肌色の物も確認されています。発売時期が不明で、まさに怪奇です。 

赤箱は150円値上げされて350円になりましたが、その変わり、びっくり怪物のオマケが付きました。
びっくり怪物とありますが、ゴム製のびっくり生物でした。現存個体では「蛇」をよく目にしますが、単品袋入りの「こうもり」や「クモ」も確認されています。


☆80年代初頭まで流通していたと紹介しましたが、ぎりぎり在庫が残っていたようです。
プラモ屋さんにガンプラ買いに行ったけど売り切れで、代わりに赤箱の手首を買って帰ったという話です。「だいたい1/144のガンプラと価格はあまり変わらなかったので買えました。日東のスピンシューター、マークのテッカマン、赤箱の手首とあり、すでに水木楳図好きであったので迷わず赤箱にしました。」との体験談を頂いています。



絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
 
 
みくに文具 上田大)
 

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