~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第304回)
今回の絶版プラモデル情報局は、バンダイの「がんばれ!!タブチくん!!」シリーズを紹介します。
「がんばれ!!タブチくん!!」は、週刊漫画アクションに連載されていた四コマ漫画を原作に映画化され、映画第一弾に合わせてバンダイからプラモデル化。
発売期間は思ったより長く、1979年12月の発売でしたが、1982年のバンダイカタログにも掲載されています。当時のキャラクターものとしてはプチロングセラー商品でした。シリーズは全2種。ただしプチロングセラー商品ということで、表記違いが存在します。
似た印象のあるゼンマイでノコノコ歩く「男はつらいよ 寅さん」も時期を同じくして登場した、第二弾的な系統シリーズです。
「がんばれ!!タブチくん!!」シリーズ
1979年12月に2種同時発売。箱サイズは17.5×12.5×5センチで各300円。完成品の大きさは、タブチくんでヘルメットやバットを入れずに全高約9センチ。
ゼンマイ付きでノコノコ歩きます。品番はタブチくんが36072-300、ヤスダくんが36073-300です。
バンダイのカタログ「ザ・ヒーロー79~80年」の新製品紹介では、予価300円、「11月3日より東宝系全国一斉ロードショウ。来春よりテレビ放映開始予定。」と紹介されているので、テレビアニメも見越した商品化だったことがうかがえます。
その後のバンダイのカタログ「ザ・ヒーロー1980年(1980年5月までの情報が記載の物)」では、「映画パートⅠ、パートⅡ大好評。新作パートⅢ、今秋上映計画!!」と紹介されています。
完成品画像です。1981年頃のカタログでは、寅さんと一緒に紹介されています。
寅さんの発売は1980年7月なので少し後発売です。ドラえもん同様、この時期のノコノコ歩くシリーズのゼンマイは全て同型となっています。
ゼンマイ歩行以上の楽しみとして、タブチくんの顔に当たっているボールと、ヤスダくんのミットの隠し球は輪ゴムで結ばれているので、伸ばしてぶつけて遊ぶことができます。
商品構成です。発売当初は1980年のカレンダーが付いていました。
ヤスダくん付属カレンダーは、ヤスダくんのパッケージと同じ絵柄でした。
映画が大ヒットし、商品もプチロングセラーとなったことで、ある時期の出荷分からはカレンダーが付属しなくなったようです。
そのタイミングについては、表記や版権シールの違いが計4種確認されており、これを見ればカレンダーの有無がはっきりと判断できます。
下図のように双葉社の版権シールが2種確認されています。
上図下段の青色版権シールでは、カレンダーが入っていない物も確認されていますので、こちらが後発売分と思われます。(注:たまたまかもしれませんので、再確認案件です)
上図上段は、従来のパッケージに©双葉社の上に銀シールが張られたもの。
そして、下段は新規印刷で、©いしいひさしち のみの表記になったものです。
この2種にカレンダーは付属していません。契約終了のタイミングで、商品出荷継続に伴い、作者との直接再契約を結んだものと思われます。 バンダイのキャラクターロングセラー商品では、たまに見かける事案です。
これらの違いは「それゆけ!!ヤスダくん!!」でも同様に確認できます。
「がんばれ!!タブチくん!!」のプチロングセラーの背景を探ってみると、1982年3月にTBS『月曜ロードショー』で映画第三弾『がんばれ!! タブチくん!! 初笑い第3弾 あゝツッパリ人生』が放映されていたことがわかりました。さらに前年には、第一弾や第二弾も半年ごとにテレビで放送されています。こうした継続的な露出が、プチロングセラーにつながった理由の一つではないかと考えられます。
絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
(みくに文具 上田大)
(YouTube) https://www.youtube.com/@tagamedai
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