~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第298回)
今回の絶版プラモデル情報局は、組立キットとして有名な学研の「メカモ」シリーズを紹介いたします。
「機械工学から生まれた動物ロボット”メカモ”」とのキャッチフレーズと共にメカモが9種、メカニマル3、そしてミニメカモが5種類発売されました。
今回、紹介している「メカモ」については、まだ十分な情報が揃っていないため、記事の内容には後日訂正更新が入る可能性があります。あらかじめご理解いただければ幸いです。
全てボルト・ナットで組み立てられ、専用のドライバーやスパナもついていました。モーター付きで、主メカモはRE-26(RE-260)モーターで力強く動きました。
メカモの誕生秘話などは、これまでにも紹介される機会がありましたので、興味のある方はぜひ一度調べてみてください。
●初期発売のパッケージデザイン
その後、パッケージデザインは価格と共に変更されます。
初期ステップドーザーに入っていたチラシです。
初期箱の5種類が紹介されています。
価格は、メカニカルスネーク1400円、メカニカルスパイダー1500円、インチウァーム1800円、アクロバットモノレール1700円、ステップドーザー2300円となっています。
画像のように、運搬中に金属パーツがくぼみから外れてしまうことが多く、中身がズレてしまったり、黄色い土台部分も薄プラ製でしたので、強度的にも問題があったのではと思います。その後のパッケージリニューアルと共に、箱中仕様も変更になります。
●リニューアルパッケージ版+新商品
パッケージが変更されて、新製品が投入されていきます。
1973年から市場に投入され、バッタとロープウェーが1974年発売。
1974年2月発売で「メカニカルフロッグ カエル(5500円)」という記録がプラモデル50年史データベースに残っていることから、ジャンプ動物の試作段階でカエルからバッタに変更になった可能性がありそうです。バッタのみ、パッケージテイストが違いますので、そういったことも関係しているのかもしれません。
今のところ、スネークのみ、下図のようにパッケージ違いが確認されています。
上図左がパッケージ変更後の初版、右が2版と思われます。
箱中は9種全て、台紙に固定されたブリスター形式に変更になりました。
2色2段の台紙にて金属パーツが振り分けられるようになりました。※ステップドーザーのみ3段。 メカモの特徴の一つに、箱を開けたときにギラリと光る金属パーツが目に飛び込んでくるワクワク感があります。この仕様は、リニューアル後も変わらず受け継がれています。
発売時期により台紙の色の濃さが違うものがあるようで、金属パーツの見栄えが良いように若干濃い色に変更されたように感じています。
●メカニカル3
●メカニカル3
メカニカル3というシリーズも後半に加わりました。メカモ3体が楽しめます。
1976年発売。シリーズと言っても、このメカニマル3しか発売されていません。
下箱は、各パーツの形状に合わせて成形された発泡スチロール製で、全体がシュリンク包装されています。キット自体はパーツの使いまわしが前提なので、3体は同時に作れません。●ミニメカモシリーズ
1977年発売(1978年?)で、1700円、1800円という低価格のミニサイズにしたメカモシリーズです。プラ製のリモコン付きでした。「組み立て方がぐ~んとやさしい、新しいメカモシリーズです」とのキャッチコピーからもターゲット層を下げた商品だったとわかります。
下箱は、メカニマル3と同様に各パーツの形状に合わせて成形された発泡スチロール製で、全体がシュリンク包装されていました。 単二電池2本使用で、マブチFA-130モーター付きのパワーユニットは組立済みでした。Space Mech animalsシリーズという月面上?での活動を意識したパッケージ違いの商品も確認されています。
●平成の新メカモ
メカモシリーズは1980年代初めに販売を終えましたが、その後、2004年に「大人の科学」シリーズで名前を受け継いだ新しいメカモが登場。「ムカデ」「シャクトリムシ」「カニ」の3種が、新たな構造で発売されました。
~メカモシリーズ 商品情報~
●「メカニカルスネーク MECHANICAL Snake」
(初期箱)
品番No.81201-001400 箱サイズは31.5×35.5×3.5センチ。単2電池2本使用。マブチRE-26モーター/専用ドライバー・スパナつき。組立書に1972年©学習研究社 1972年7月発売。1400円。
(2版箱)
「メカニカルスネーク ヘビ MECHANICAL Snake」 品番No.81201 箱サイズは31.5×35.5×5.0センチ。単2電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1973年©学習研究社。※再デザイン箱の2種とも組立書は同じ。
価格変動は2600円→2800円
●「メカニカルスパーダー MECHANICAL Spider」
(初期箱)
品番No.81202-001500 単2電池2本使用。マブチRE-26モーター/専用ドライバー・スパナつき。 1972年7月発売。1500円。
(2版箱)
「メカニカルスパーダー クモ MECHANICAL Spider」 品番No.81202 箱サイズは31.5×35.5×5.0センチ。単2電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1973年©学習研究社
価格変動は2800円→3000円
●「インチウァーム Inch Worm」
(初期箱)
品番No.81203-001800 箱サイズは31.5×41.5×5.7センチ。単1電池2本使用。マブチRE-26&FA-130モーター/専用ドライバー・スパナつき。組立書に1972年©学習研究社 1972年7月発売。1800円。
(2版箱)
「インチウァーム シャクトリムシ Inch Worm」 品番No.81203 箱サイズは31.5×47.5×6.5センチ。単1電池2本使用。マブチRE-260.FA-130モーター/専用工具つき。組立書に1973年©学習研究社
価格変動は3500円→3800円
●「アクロバットモノレール Acrobat Monorail」
(初期箱)
品番No.81204-001700 箱サイズは31.5×41.5×6.0センチ。単3電池2本使用。マブチRE-26モーター/専用ドライバー・スパナつき。組立書に1972年©学習研究社 1972年7月発売。1700円。
(2版箱)
●「ステップドーザー Step Doozer」
(初版箱)(2版箱)
「アクロバットモノレール カタツムリ Acrobat Monorail」 品番No.81204 箱サイズは31.5×47.5×6.5センチ。単3電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1973年©学習研究社
価格変動は3300円→75年まで確認。各商品値上げのタイミングで欠番?
●「ステップドーザー Step Doozer」
品番No.81205-002300 箱サイズは31.5×41.5×6.0センチ。単1電池2本使用。マブチRE-26モーター/専用ドライバー・スパナつき。組立書に1972年©学習研究社 1972年7月発売。2300円。
(2版箱)
ステップドーザー ソウガメ Step Doozer」 品番No.81205 箱サイズは31.5×47.5×6.5センチ。単1電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1973年©学習研究社
価格変動は5000円→各商品値上げのタイミングでも5000円を維持。その後すぐ?欠番。
●「センチピード ムカデ Centipede」
品番No.81206 箱サイズは31.5×47.5×6.5センチ。単1電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1973年©学習研究社 1973年7月発売。4200円→4800円(75年?)→5000円
●「メカニカルクラブ カニ MECHANICAL Crab」
品番No.81207 箱サイズは31.5×47.5×6.5センチ。単1電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1973年©学習研究社 1973年7月発売。3800円→4500円(75年?)→4800円
●「メカニカルジャンパー MECHANICAL JUMPER」
品番No.81208 箱サイズは31.5×47.0×6.5センチ。単1電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1974年©学習研究社、はがきの問い合わせ番号が03(754)1111(代表)に変更。
4900円→各商品値上げのタイミングでも4900円を維持
●「メカニカルロープウェイ MECHANICAL Ropeway」
品番No.81209 箱サイズは25.0×48.0×5.0センチ。単1電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。組立書に1974年©学習研究社。1974年6月発売。4800円→各商品値上げのタイミングでも4800円を維持
●「メカニカル3 クモ・シャクトリムシ・ヘビ MECHANIMAL3」
品番No.81210 箱サイズは30.5×45.5×4.0センチ。単2電池2本使用。マブチRE-260モーター/専用工具つき。はがき問い合わせ番号03(7854)5343-4 組立書に1976年©学習研究社
共有部品を採用し、組みかえて3種類のメカモが作れます。
4800円
共有部品を採用し、組みかえて3種類のメカモが作れます。
4800円
●「メカモスネークミニ(へびっ子)」
1700円
●「メカモウァーム(歩きムシ)」
1700円
●「メカモカトル(すいすいイカ)」
1700円
●「メカモビートル(のこのこカブトムシ)」
1800円
●「メカモフロッグ(きかいカエル)」
1800円
~価格の出典~
正確な価格変更時期の確定は難しいので、情報のみ掲載します。値上げのタイミングやその時期の出荷リストなどのご参考にしてください。
〇1972年配布?ステップドーザー同封チラシ
メカニカルスネーク1400円、メカニカルスパイダー1500円、インチウァーム1800円、アクロバットモノレール1700円、ステップドーザー2300円となっています。
〇1973年 学研カタログ
掲載は5種。メカニカルスネーク1400円、メカニカルスパイダー1500円、インチウァーム1800円、アクロバットモノレール1700円、ステップドーザー2300円。
〇1974年(昭和49年8月28日現在)のチラシ
7種+新発売でバッタとロープウェー
〇1975年 学研カタログ
掲載は7種+新発売でバッタとロープウェー(完成品写真は新2種は掲載無し)
〇1975年 46号週刊少年マガジン広告
インチウァーム3500円、アクロバットモノレール3300円、ステップドーザー5000円、
メカニカルセンチピード4800円、メカニカルクラブ4500円。
〇1975年 学研カタログ価格表
メカニカルスネーク2600円、メカニカルスパイダー2800円、アクロバットモノレール3300円、インチウァーム3500円、ステップドーザー5000円、センチビード(ムカデ)4800円、クラブ(カニ)4500円、メカニカルジャンパー(バッタ)新4900円、メカニカルロープウェイ新4800円。
メカニカルスネーク2600円、メカニカルスパイダー2800円、アクロバットモノレール3300円、インチウァーム3500円、ステップドーザー5000円、センチビード(ムカデ)4800円、クラブ(カニ)4500円、メカニカルジャンパー(バッタ)新4900円、メカニカルロープウェイ新4800円。
〇1975年 10月15日号の日本模型新聞広告
メカニカルスネーク(ヘビ)2600円、メカニカルスパイダー(クモ)2800円、アクロバットモノレール3300円、インチウァーム(シャクトリムシ)3500円、ステップドーザー(カメ)5000円、メカニカルセンチビード(ムカデ)4800円、メカニカルクラブ(カニ)4500、メカニカルジャンバー(バッタ)4900円、メカニカルロープウェイ4800円
〇(?年チラシ)
メカニカルスネーク(ヘビ)2800円、メカニカルスパイダー(クモ)3000円、インチウァーム(シャクトリムシ)3800円、ステップドーザー(カメ)5000円、メカニカルセンチピード(ムカデ)?円、メカニカルクラブ(カニ)4800円、メカニカルジャンパー(バッタ)4900円、メカニカルロープウェイ4000円、メカニマル3 4800円
※メカニカルロープウェイ4000円は4800円の誤植と思われます。
〇1978年 学研カタログ
7種+メカニマル3+ミニ5種。メカニカルスネーク(ヘビ)、メカニカルスパイダー(クモ)、インチウァーム(シャクトリ虫)、センチピード(ムカデ)、メカニカルクラブ(カニ)、メカニカルロープウェイ(つなわたり)、メカニカルジャンパー(バッタ)、メカニマル3(クモ、シャクトリ虫、ヘビ)。 メカモスネークミニ(ヘビっ子)、メカモウァーム(歩きムシ)、メカモカトル(すいすいイカ)、メカモビートル(のこのこカブトムシ)、メカモフロッグ(きかいカエル)。
〇1978年 学研カタログ価格表
7種+メカニマル3+ミニ5種。メカニカルスネーク(ヘビ)2800円、メカニカルスパイダー(クモ)3000円、インチウァーム(シャクトリ虫)3800円、センチピード(ムカデ)5000円、クラブ(カニ)4800円、メカニカルロープウェイ4800円、メカニカルジャンパー(バッタ)4900円、メカニマル3-4800円。 新メカモスネークミニ1700円、新メカモウァーム1700円、新メカモカトル1700円、新メカモビートル1800円、新メカモフロッグ1800円。
絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
(みくに文具 上田大)
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