2023年10月15日日曜日

アオシマ ミニ合体「マッハバロン初期版」 報告

 ~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~

(第259回)

今回はアオシマ(青島文化教材)の「ミニ合体マシン マッハバロン」の初期出荷版を紹介いたします。

1975年3月発売。当時価格は100円。1号から4号までを集めて合体させると、マッハバロンができるといった画期的なプラモデルでした。
下図は1975年、静岡見本市のアオシマブース当時写真です。
大々的にミニ合体シリーズが展示されています。
今回の報告は、マッハバロン腕部分の3号です。

「マッハバロン ミニ合体マシン3号 ロケットパンチ」

下図のように、手首部分に切れ込みの無いものが「初期出荷」切れ込みがあるものが「金型修正後に出荷」のようです。

金型修正後も、組立図は下図ように初期のままで変更されていません。

手の平パーツということで、ザボーガーのパーツが混ざったのか?とも疑いましたが、サイズが違うのでパーツ自体が合いません。
上図はミニ合体ザボーガー7の組立図手首比較です。

ロケットパンチがうまく発射されないという不都合のために金型修正されたようです。
発射方法はザボーガーも同じですが、金型修正が入ったのはマッハバロンだけでした。
確認しましたが、同時期発売のザボーガーの方は同じ仕組みですが問題なくロケットパンチは発射されます。
なぜか?

上図のように、レバーをひねるとロケットパンチが発射します。

しかし、初期出荷のマッハバロンは、レバーをひねってもロケットパンチが発射できません。
なぜかというと、レバーをひねると、手首も一緒に回ってしまうからです。

原因は下図の通りです。
マッハバロンの手首の直径は、腕の穴よりもゆるゆるに小さく、隙間が大きくなっています。そのため、腕パーツ穴と手首パーツが摩擦を生まないので、発射レバーをひねると、ゆるゆるの手首も一緒に回ってしまい、パンチが発射できません。
設計ミスというよりも手首の径の数値ミスのような気がします。それに対して、上図のようにザボーガーは腕の穴と手首径がほぼピッタリなので、同じ仕様でも発射レバーの回転に腕がつられずパンチを発射できます。


発売後、問題に気が付いたアオシマは早速修正。
手首の直径を大きくするよりも、金型修正労力負担の少ないこの方法がとられたのだと思われます。

腕穴には、手首が回転しないように固定柱を追加造形。 手首には固定柱用に切れ込みが入り、この切れ込みがストッパーとなり、発射レバーをひねっても手首は回転せずパンチは発射されるようになりました。

ついでに、バネの留め位置にも手を入れたようです。
上図のように従来のバネ留め溝は埋められ、留め溝は一段下となりバネ瞬発力が強化され、パンチの破壊力も増しています。
これにより、マッハバロンはザボーガーよりも強力なロケットパンチを発射できるようにバージョンアップされていたのです。

出荷から、どのぐらいで金型修正されたのかわかりませんが、ぜひ押さえておきたい逸品です。

今回の件で、他の1号、2号、4号も再度比較検証してみましたが、3号のような修正は確認できませんでした。
ミニ合体シリーズは発売直ぐに大人気で、入荷すれば直ぐに売り切れるということもあり、3号の初期版の現存数は限りなく少ないと予想されます。
アトランジャーも同様な修正が入っているようですが、現物比較未確認ですので、確認できましたらご報告いたします。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
 
 
みくに文具 上田大)
 


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