2024年1月19日金曜日

昭和40年男 プラモ棚「チラノザウルスのプラモ」 補足情報

  ~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~

(第265回)


今回の絶版プラモデル情報局は、「昭和40年男」最新号が好評発売中とのことで、連載している「みくに文具のプラモ棚」の補足情報をお届けいたします。

今号は、懐かしいティラノザウルスのプラモデルを紹介しています。
お手元の連載記事と共に補足情報をお楽しみ下さい。


●日東科学 青箱全7種
ステゴザウルスまでの6種は、金型再利用の箱変え商品で、No.7のブロントザウルスのみ新規金型です。
恐竜3種です。
この後、100円値上げされて、箱側面が赤色メインの赤箱になるのですが、赤箱のティラノとステゴザウルスは見たことがありません。赤箱のブロントザウルスはNo.7と青箱と同じ番号が振られているので、その間のティラノとブロントザウルスもあるはずなのですが、いまだ未確認となっています。


●日東の初版ティラノザウルス
当時の雑誌から、グワンジの特集記事とティラノザウルス初版です。
1969年11月発売で当時200円。商品名は「チラノザウルス」ではなく、「ティラノザウルス」を使っています。78年版の成形色はグレー色ですが、初版の69年版は茶色でした。

パッケージ画は、週刊少年サンデー(1968年46号の)の特集記事を参考にしたと思われます。大恐竜時代、画は小松崎茂氏でアロサウルスを描いたものですが、日東科学のパッケージは別の方の作品のように見えます。


●バンダイ 恐竜シリーズ
シリーズ名は「大恐竜シリーズ」。発売予告されたのは全8種です。スケールはイグアノドンとステゴザウルスが1/35で、あとは1/85、1/14、1/55、1/17、1/20、1/26と違っています。今のところ、日本で発売が確認されているのは、ブロントザウルスとイグアナドンの2種類だけです。
当初、上画像右のチラシではジメトロドン、ステゴザウルス、アンキロザウルスが予価300円、それ以外は全て予価250円と表示されていましたが、その後のカタログではジメトロドン以外は予価250円と変更されています。

海外版は8種全て発売されています。下画像はステゴザウルスが抜けています。
画像右は、海外版のバンダイ商品カタログです。

海外版は、ゼンマイ動力「ある版」と「無し版」の2種類があります。
上画像のように、動力有り版には上箱左上に「WALKING MECHANICAL MONSTER」と表記されています。見慣れたバンダイロゴも動力有り版にのみ表示されています。 動力なし版の箱に「動力版のシール」が貼られ、動力版として流通させていたものもあるので、箱違いで言えば、3パターンとなります。


●体パーツのアップ画像
誌面で紹介した体パーツのアップ画像です。
鱗モールドとシボ加工がわかると思います。


●腕の取り付け
組立図で、2種の腕取り付け方法を紹介。 本体パーツの左右割、前後割りも確認できます。
図からわかるように、バンダイ版は口中が別パーツとなっているので、手を入れるなら作りやすそうです。


●90センチのティラノ紹介
囲み記事で紹介した90センチのティラノサウルスプラモデル、レベル社製です。
上画像は、数年前に完成させました。元はオーロラから発売されていましたが、倒産後はレベルやモノグラムから発売され、今も入手可能です。
「Aurora Model Kits」(Schiffer)より
上図以外にも、パッケージ違いが複数あり、オリジナルのオーロラパッケージ風の復刻版もあります。


●日東版と永大グリップ版の違い
大きな違いは、永大グリップ版のティラノは口が開閉します。
日東科学はチラノザウルス、ブロントザウルス、トリケラトプス、ステゴザウルスの全4種。4点シュリンクパックで発売されていました。全て小松崎茂氏によるパッケージ画です。
永大グリップの方はティラノサウルス、プロントサウルス、ステゴサウルス、プテラノドンの全4種。なぜか「ブロント」ではなく「プロント」になっています。パッケージ画は渡辺正美氏です。
また、永大グリップシリーズには、ヤシの木付きの台座が付いていて、さらに下箱裏にはディオラマ背景がカラー印刷され、完成後に恐竜時代を楽しむことができます。


●ホワイトパッケージのタミヤとマーク
ホワイトパッケージのタミヤとマーク商品です。並べると違和感ありません。マーク版の方は1981年末頃の発売で各100円です。中身は永大グリップの物と同じですが、台座や下箱背景は省略されています。
タミヤの恐竜シリーズは、この他にトリケラトプスと袋売りのプテラノドンがあります。
右上がアリイ恐竜シリーズとして発売されたバージョンです。発売時期は、品番から推測して1987年頃。100円版と値上げされた150円表記版があります。マーク版の転生品です。


●日東科学 恐竜シリーズの系統
誌面で紹介できなかった、日東科学の箱中です。その後、転生品が幾つかあります。
左の箱タイプはジュラシックシック・シリーズの「ティラノサウルス・レックス」当時100円で発売は河合商会。発売時期はわかりませんが、名前の通りジュラシックパーク公開時かそれ以降だと思います。 
真中の赤色成形色の物はブンカ社台紙売りの「CRAFT HOBBY」。詳細は不明ですが、色違いも確認されています。
右のブリスタータイプはサンキ社のもの。サンキは日東科学のダイアクロンシリーズもパッケージ違いで自社商品としているので有名です。画像はステゴサウルスですが、もちろんティラノもあります。この2種は同じ時期の発売で80年代頃のようです。

恐竜ブーム、時系列で紹介しておきます。 
1967年2月21日 「恐竜百万年」 劇場公開
1969年7月19日 「恐竜グワンジ」 劇場公開
1969年7月 日東科学 ステゴザウルス 200円 グワジンとタイアップ
1969年11月 日東科学 ティラノザウルス 200円
1972年 バンダイ大恐竜シリーズ
1976年 「恐竜の島」日本公開3月20日。 (イギリス映画1975年)
1976年 ボーンフリー放送、77年にはアイゼンボーグ放送
1977年 「続・恐竜の島」劇場公開
1978年 日東科学 歩く怪獣シリーズ 「歩く チラノザウルス」 400円
1978年 日朝科学 恐竜4点パック 300円
1978年 永大グリップ 恐竜シリーズ 100円 
1980年 「のび太の恐竜」 劇場公開
1981年 タミヤ 恐竜シリーズ発売
1993年 ジュラシックパーク 劇場公開

「グワンジ」「恐竜の島」「ボーンフリー」「のび太の恐竜」「ジュラシックパーク」辺りが、恐竜プラモの火つけとなっているのがわかります。


●最近のティラノザウルスのプラモデル
全て新規金型の新製品!というのがびっくりするぐらいに、恐竜プラモデルがブームです。
①エクスプラス、②海洋堂、③バンダイ(バンダイナムコ)。ここでは紹介していませんが、フジミも少し前にディフォルティラノサウルス出しています。そして、なんとタミヤは81年発売のホワイトパッケージの恐竜プラモを再販しました!
やはり、押さえておくべきは、画像右下の④バンダイ製の非売品 金メッキ版! チョコレートお菓子の「キャラパキ」抽選品です。15000円ほどだったプレミア価格も落ち着いてきましたので、今のうちに入手をお勧めします。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
 
 
みくに文具 上田大)
 


現在、タイムボックスでは、今回紹介した日東科学の「チラノザウルス」プラモデル、庫中です!! お気軽にお問い合わせお待ちしております!

完成品、箱だけ、組立書だけ、ジャンクなどのプラモデルでも、バンバン高額買取中です!! 他特撮、アニメ&ロボットプラモデルも買取強化中です!!


コレクションを買うも売るも、ぜひ、プラモデルに強いタイムボックスにお任せください。
買取・査定・その他のお問い合わせ 03-5706-4039 まで


0 件のコメント:

コメントを投稿