2023年9月20日水曜日

昭和40年男 プラモ棚 第29回「スターコマンドシリーズ」 補足情報

 ~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~

(第257回)

今回の絶版プラモデル情報局は、「昭和40年男」最新号が好評発売中とのことで、連載している「みくに文具のプラモ棚」の補足情報をお届けいたします。
今号は今井科学のスターコマンドシリーズから「コマンドロボ VR-1」「スターパルド VR-O」のプラモデルを紹介しています。お手元の連載記事と共に補足情報をお楽しみ下さい。


現在は、スターコマンドといえば、今井科学よりもトイストーリーのバズ・ライトイヤーの方が有名となっています。
100円シリーズはNo.1からNo.16まで。No.9からNo.12までがインベーダー側の突撃隊です。日本兵を含むNo.13からNo.16までが超激レアで、まず見かけません! インベーダー側の突撃隊の4種は当時の図面が存在確認でき、図面作成日は昭和53年4月24、25日となっています。

その後、100円シリーズの前半8種類は「ジュニアメカロボミリタリーマシン ヤマト」として転生発売されています。


⚫︎簡単に今井科学のスターコマンドシリーズまでの流れを紹介。
1976年カーダッチ、ロボダッチ
1977年6月8月ブイコンシリーズ
1978年5月UFOスターベース再販シリーズ発売(50年史より)
1978年6月スターコマンドシリーズ発売(50年史より)
1980年ロボダッチ大島

上の発売時期からわかるように、スターコマンドシリーズのキャッチコピー「インベーダーと戦え」とあるのは、同時期再販展開していた謎の円盤UFO「UFOスターベースシリーズ」の影響かと。当時の雑誌広告では一緒に掲載されています。

ブイコンシリーズの画像です。今ではコアなファンがいます。
ブイコンシリーズは少し、凝り過ぎたシリーズだった気がします。その反省も踏まえ?スターコマンドシリーズでは、買いやすく遊びやすい進化させたシリーズだったんじゃないかと感じます。


~コマンドロボ VR-1~
このスターコマンド電動シリーズが、今井科学の電動キャラプラモの最後商品?と思いましたが、1984年発売の可変メカニマルZOOシリーズ「クラッシュ ゴリラ」がありましたので、最後のモーター商品ではありませんでした。

スターコマンド部隊は、アメリカとドイツの2か国からの派遣ロボットということで、パッケージには使用されていませんが、デカールに「ハーケンクロイツ(右まんじ)」が使われています。VR-1はデザインからわかるようにドイツ開発です。
70年代後半で、すでにプラモ業界はハーケンクロイツの見直しが始まっていたかは確認していませんが、現在のプラモデルパッケージには使用されていません。

スターコマンド発売以前、ブイコンの懸賞品でもらえたとされるロボット文庫?なるものにスターコマンドの初期のデザイン画?が確認できます。
イラストから読み解くと、最初はドイツ兵からの発想だったようで、ヘルメットの正面に髑髏ロゴがあります。この髑髏は商品のコマンド兵には採用されませんでしたが、そのかわり、今回紹介したVR-1に採用されたんだと思います。

●本文で紹介したMPCのR2-D2との大きさ比較です。画像載せておきます。
MPCのSWプラモデルは、タカラブランドで国内発売されていました。

誌面で紹介したラメ入り成形色

●VR-1の走行ギミック。クランクによるもので、ロボットや怪獣などの二本足のモーターやゼンマイ歩行に採用されているものと同じです。
クラウンのR2-D2パチの「アルトウー」はゼンマイですが、同じくクランクによる歩行となってます。タカラのモーター走行R2-D2のみ、前足裏のタイヤでタイヤ走行となっています。




~スターパルド VR-O~
まずは、誌面紹介の画像が小さいので歴代連結戦車の名前を。
●1968年7月発売
「連結戦車クローラー(初版)」パッケージは小松崎茂。
●1971年4月頃発売
「ウルトラ戦車 3型」パッケージは高荷義之。1/50のスケール表示あり。
※パラボラアンテナ(レーザー砲)はこれ以降1段。
●1971年10月発売
「連結戦車クローラー」パッケージは、初版で使用された小松崎茂画が復活。
●1975年6月発売
「連結戦車クローラー」

誌面で紹介した通り、完成品メイン色は黄色です。箱絵横の完成見本写真と整形色が違います(タイヤ等ランナー枠が逆色)。
車体青色の整形色違いを探してみましたが、手持ちのネット拾い物画像(8個体分)では確認できませんでしたので、車体青色個体は流通していないと判断しています。

100円No.9~No12のパッケージ側面にある活躍図です。スターパルドVR-OやスターファイターVR-Xが活躍しています。
飛んでいるメカがスターファイターVR-Xです。商品は今井科学のウルトラマンレオ「マッキー1号」のプラモデルを転生させたものです。

●誌面で紹介した立ち走行の図です。
上図右のように、初版は逆立ち走行も可能でした。再販以降、レーザー砲がアンテナに名称変更され、3段から1段になったので、逆立ち走行が出来なくなりました。
※誌面の完成品は、ミサイルが欠品となっています。

●スターパルドVR-Oの原画です。画作者は上田信。


コマンドロボVR-1箱側面のシリーズ紹介図では浮遊顔はまだありません。 因みに、この浮遊顔は、もちろんSF映画「ザルドス」の影響だと思います。
ザルドスの影響は大として、本国のプラモパッケージの背景に絵描かれていたベイダー卿の首だけという印象とザルドスが組み合わさって、誕生したのではないか考えます。スターコマンドの浮遊首はアングルや詳細等、mpcパッケージに描かれているべイダー卿を参考にして描かれているように見えます。


●コクピット部分の原画アップです。
匠の技をご覧下さい。

原画に対する加筆の流れですが、今回のような大々的な加筆は、昭和の当時でもあまり無かったんじゃないかと。アオシマの仕事が特にそうだったようですが、当時は根本デザイン事務所から受けた仕事は、根本デザイン事務所として納品していたらしく、その際に、手を入れていたようです。なので、当時のアオシマなどのプラモデルの原画作者に、作画本人ではなく、根本氏の名前が誤表記されているのも、「根本事務所が納品した→根本氏が作画した」と勘違いされた事情があったからのようです。

100円シリーズにはポケット漫画がおまけで入っているのですが、そちらに、見たことのあるお姫様も登場しています。


●スターコマンドシリーズは韓国でも発売されたようで、韓国版パッケージが存在します。(正規品かどうかは未確認です)
100円の単品売りは、日本にはない4点セットの横長箱売り版などがあります。



絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
 
 
みくに文具 上田大)
 


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