2023年1月21日土曜日

昭和40年男 プラモ棚 第25回「マルイ 王貞治」 補足情報

   ~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~

(第241回)
 
今回は発売中の「昭和40年男」で連載している、みくに文具のプラモ棚「第25回 マルイ 王貞治」の補足情報です。

今号は、マルイの「読売巨人軍 王貞治」を紹介しています。 
王選手と言えば、再放送を幾度に観ていた「巨人の星」にも登場しますし、756号ホームラン時はTVでのリアルタイム記憶もあります。みくに文具でも「王選手の756号ホームランボールを捕る。」と虫網を買いに来たお客さんを覚えています。
総称的に「プラモ」扱いですが、王選手自体はソフビ製となっています。ではでは、お手元の連載記事と共に補足情報をお楽しみ下さい。


●誌面紹介の初値400円の可能性ネタ元
日本模型新聞(1970.8.10-760号)に掲載された広告です。
50年史データベースでは500円で登録されていますが、当時の発売告知広告では予価400円となっています。今のところ、400円表記、500円表記個体はお目にかかれていません。


●1970年9月発売
日本模型新聞の記事では8月下旬発売予定と紹介されてますが、誌面では50年史データベースの9月発売を採用しています。


●10月の1試合3ホーマー
本文紹介の3ホーマーの試合は10月18日の後楽園広島戦。


●なぜにゴールデンマスコットシリーズの「No.3」?
パッケージには「ゴールデンマスコットシリーズNo.3」と大きく表記されてますが、皆さん知っているようにシリーズNo.3は既に「アニマル1」に振られていました。
パッケージには表記されていませんが、組立書には記述され、当時のプレゼント企画にも参加しているので、マルイ社内では知られていたはず。

日本模型新聞にも、広告と合わせたタイアップ記事と思しきものが載っています。
※日本模型新聞(1970.8.10-760号)より
ここでもしっかりとシリーズ4の「第四弾」と紹介されています。記事元資料はメーカーのリリース文でしょうから、マルイ側も気づいていたはず。

少し意地悪な見方をすると、当時の大スター「3番ファースト王」「4番サード長嶋」の黄金打順が確立されていたわけで、「王選手が3番じゃなければ苦情殺到!暴動が起きかねない!」と、スーパー忖度発動!してNo.3にしたのではないかと。。。。(あくまで想像です)

無理やりの理由付けをするのならば、「ゴールデンマスコットシリーズなので、シリーズ1と2の巨人の星は金メッキパーツが付いていますが、アニマル1はメッキパーツは銀(シルバー)だったので、アニマル1のシリーズ3がミスで、金メッキバットの付いている王選手キットが、本当のシリーズ3となります。」でしょうか。。。。


●金バット
王選手キットに付属の金バットは、すでに発売済みの「巨人の星(バッティング)」に付属しているバットの使いまわしと予想していましたが、ちゃんと新規造形でした。 下画像は再販の方の「巨人の星 バッティング」箱中ですが、金型は一緒と言うことで紹介。
巨人の星の金バットは79ミリで少し太め。王選手キットの金色バットはピッタリ110ミリで、しっかりと1/8、しかも本物と同じ細身バットでした。実際のバットは、重さのバランスを保つためにヘッドの部分が中にへこんでいるのですが、さすがにそこまでは再現されていませんでした。
※「入門百科シリーズ48 三冠王・王貞治物語(昭和50年10月10日発行 小学館) 」より


●商品見本パッケージ版
上画像はお店に配られたアニマル1の商品見本(銀刻印)です。王選手キットは金刻印されたものが確認されています。


●王選手キットの箱が、やけに大きい理由は?
ゴールデンシリーズとしても大きめのパッケージです。王選手の箱サイズは35×20.5×5センチで、巨人の星は25×17×4.5センチ。ずいぶんと大きいです。 豪華に見せたかったのかな?と思いましたが、なんと、パッケージの写真も原寸で1/8となっていて、写真の王選手とキットを完成させた時と同じ大きさ。なるほど、箱が大きいのはパッケージ写真の王選手も正確に原寸1/8にしたかったからではないかと。
写真のバットもキットと同じ110ミリ!

●ホームラン貯金箱
本文で触れたホームラン貯金箱は、寺島模型(一光模型の前身)の正式商品名は「ミスタージャイアンツ トロフィー」です。当時価格は300円。1961年11月発売だそうです。
パッケージには背番号3の長嶋選手が描かれています。


●過去書籍での紹介
王貞治キットについては、「モデルカーズ 25号(ネコ・パブリッシング 平成7年4月1日発行)」で、完成品と一緒に大きく紹介されています。紹介書籍情報的には、私の知っている限りではモデルカーズだけです。アンティークキットセレクションでも紹介されてませんし。
その中で、パッケージ背景のウエイティングサークルにいるのは柴田選手としていますが、「3番、王」の次なので、「4番、サード長嶋」じゃないか?との指摘があり、柴田選手が4番となった試合が無いか探しましたが、いつの試合だったのかまでは落とし込めませんでした。柴田選手は生涯1969年に1度だけ4番を打ったようです。
キャッチャーの田淵選手は確定のようなので阪神戦のようです。もし、柴田選手なら、4番を打ったのは一度きりなので、このパッケージ写真の試合も確定できます。


●オーロラのスポーツ選手プラモ
海外のスポーツ選手プラモと言えば、オーロラが1966年に発売した「GREAT MOMENTS IN SPORT」シリーズ。ボクシング、アメフト、バスケそして、ベースボールで6種。ベースボールはベーブ・ルースとウィル・メイヤーの2種。
※「Aurora Model Kits (Thomas Graham・Schiffer)」より

ベーブ・ルースはスタジアムの観客が細かく描かれた背景台紙付きのディオラマになっています。主審やキャッチャーもついているので、一瞬を切り取ったような場面が作れます。流石オーロラ!
※CLASSIC PLASTIC MODEL KITS (Pollizzi・COLLECTOR BOOKS)より
ベーブ・ルースは1927年にヤンキーススタジアムで60本目のホームランを打った時をキット化したらしいです。
ベーブ・ルースは1/14。ウィル・メイヤーは1/10でした。アンティークキットセレクションでは1/12と1/8と紹介。洋書でもベーブ・ルースは1/13.5と紹介されているものもあるので、スケールはパッケージに表記されたものではなく、完成品からの縮尺予想のようです。私は現物確認できていないのでわかりませんが、資料としては一番最新の「Aurora Model Kits (Thomas Graham)」紹介の1/14と1/10を採用しています。


●ロボダッチ 野球ロボ
キャプション文で紹介した背番号1がわかる箱中画像です。


掲載した完成品はカタログのイメージで塗装されています。
初期チラシでの野球ロボの胸はボールデザインでした。画像下は今井科学ミニカタログ掲載の4点シュリンクパックの4種です。特に、スポーツロボ4種でそろえたって事ではなかったようです。
誌面で紹介したパッケージは初版です。二版パッケージは背景グリーンで体色はオレンジ色となっています。二版の方がレアな感じがします。2点セット売りやミニサイズ含め、パッケージで描かれる野球ロボデザインは頻繁に変更され、完成品に近い仁王立ち姿のパッケージもあります。
初版のパッケージは黒人スタイルなので、飛雄馬のライバル「オズマ」をイメージしたのか?


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
 
 
みくに文具 上田大)
 


現在、タイムボックスでは、今回紹介したマルイのゴールデンマスコットシリーズ多数在庫しています!野球ロボも店内在庫中です。
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