~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第133回)
今回の絶版プラモデル情報局は、「箱の矯正方法」を紹介いたします。
箱の歪みを直す方法に、アイロンをあてるというのがありますが、個人的には、紙自体が圧縮プレスされた感じで、柔らかさが無くなり、本来の素材感を損なうことが多いので、お勧めできません。アイロンがけで矯正された物は、手にとると直ぐにわかり、箱好きな私としては残念な気持ちになります。
それでは、箱の状態を観ていきます。 これは「非常に悪い」に近いランクですね。
無理矢理、狭い場所に押し込まれていたのか、側面が強烈に凹んでいます。
全てをいっぺんに直すと言うのは無理がありますので、計画を立てます。
今回は「上面の左に見える大きな歪み」と「右側面の凹み」を中心に進めていきます。
使用するのは、硬めのダンボールです。
最近では、通販で送られてきたダンボール中の下敷きにされている物が使いやすいので、それを使用しています。
下箱よりも、少し高めのL字壁①を4枚作ります。
上図のように、L字壁と継ぎ板(赤矢印)で、ぐるりと一周カッチリ固定できるように、継ぎ版の幅を調整していきます。継ぎ版はセロテープで固定します。
※ダンボールにも木目のようなものがあるので、強度を考えた木目方向で使用すること。
上箱は、上面の歪みが強いので、上面と同じ大きさの矯正版を作ります。
大きめに切りだして、少しずつ小さくしていくとサイズがきっちり合います。 上箱と下箱を組み合わせると、下図のように、①壁が②板を押して、歪みを矯正します。
今回は、上箱の歪みを矯正したいので、下箱の高さを少し高めにしたことにより、①壁が②板を押して上面の歪みを矯正しています。
乾燥しきった紙の矯正は難しいので、上箱は②を入れる前に、下箱は上箱を被せる前に、水分をしみこませたテッシュで、ゆがんだ箇所を中心に、ポンポンと水分を吸わせて、少し柔らかくしておきます。水分を吸わせるのは上下箱共に、水分が染み込みやすい濃い色の面からです。加湿器があれば、加湿器を使うのがいいです。
上箱と下箱を組み合わせ、下図のように最終的に外部からの矯正を掛けます。
外部からの矯正で、内部の矯正とパッケージが挟まれることにより、歪みが目立たなくなります。
画像にのように、私は定規を使用しています。定規は堅い平らな面が長くあるので、矯正にはうってつけです。
今回は下図のように、上面にも定規を当てて、できるだけゴムをきつくしています。
このまま、数日寝かせます。
ゴムを外せば、歪み矯正の第一段回の完成です。
ここまで来れば、さらに細かい矯正や、破れの修復などが始められます。
箱中の矯正はそのままにして、絶版プラモデル情報局の第9回で紹介した「ビニール袋による保存方法」で保管を開始すれば、袋は矯正力もあるので、今後、さらに歪みは完治されていくことになります。
※今回は、上下箱一緒に矯正しましたが、時間のある時は、上下別々で作業します。
箱中の矯正はそのままにして、絶版プラモデル情報局の第9回で紹介した「ビニール袋による保存方法」で保管を開始すれば、袋は矯正力もあるので、今後、さらに歪みは完治されていくことになります。
※今回は、上下箱一緒に矯正しましたが、時間のある時は、上下別々で作業します。
※学芸員資格は保有してますが、箱補修に関しては独学です。
絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
(みくに文具 上田大)
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