2018年2月16日金曜日

日本ホビー「97式戦車」の組立書

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第123回)
 
今回は、日本ホビーの97式戦車の「組立書」を紹介いたします。 

上画像のパッケージの物は、動力部分完成品で当時450円。1967年頃発売。
「直進」「ジグザグ」「90度せん回」「直進180度せん回」「停止のとき角度をかえてとまり、砲塔を振る。再び前進開始」の5大アクションを可能とした、日本ホビーの傑作ギミック搭載プラモデルです。

組立書から、このギミックを読み解くことは難しいと思いますが、当時の技術力をご堪能下さい。
部品表の重要部分のみ紹介。


それでは、そのギミック含め、(1)から組立書を紹介いたします。

 
すでに、難解。。。。

ここまでの作業は、動力部分完成品版(イージーキット)なので、終わっています。 
 

  砲塔の組み立てです。

  これにて、完成のようです。



よほどの難易度の高さからか、こんな別紙が入っています。



キャラクタープラモデルとは違う、当時の最高峰のギミックプラモデル。組立書だけでも、楽しさは広がります。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
 
(みくに文具 上田大)
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2018年1月31日水曜日

絶版プラモデル情報は複数資料で確認!

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第122回)
 
今回は、「絶版プラモデルの情報は、複数資料で確認!」
という格言を、実例を挙げてご紹介いたします。


絶版プラモデル界でも超人気お宝プラモデル「マジンガーZシリーズ」です。絶版プラモデルの資料本や特集記事などでも毎回紹介されています。
こんな超メジャーな絶版プラモデルでも、書籍では、間違った情報が掲載されていることがあります。


以前、私が絶版プラモデル特集を監修した「時代の旅人 02」と言う書籍です。
この時、「マジンガーZ ジェトスクランダー付」の定価を900円と紹介しました。もちろん、少なからず、裏取り確認をしてOKをだしましたが、その後に実際には初値は700円というのに気が付きました。
 
写真のように、「ジェトスクランダー付」は700円で発売されています。
ジェトスクランダー付は値上げがあり、900円表記のものもあります。900円で売られていた時期もあるので、誤情報というよりも、正確な初値で紹介できなかったと言うことになります。

 
書籍などで紹介する場合は、基本、初値を紹介します。
では、なぜ間違えたのか?
このようなミスが連鎖したのも大きな原因です。

~900円情報書籍~
●「究極プラモデル大全」(白夜書房・1999年1月発行・血祭氏著)
●「ガンプラ開発真話」(メディアワークス発行・角川書店発売・1800円・2006年4月5日初版発行)
●「ガンプラ開発戦記」(アスキー・メディアワークス発行・角川グループパブリッシング発売・743円・2010年12月10日初版発行)
●「時代の旅人 02」(大空出版・2015年7月20日発行)
  
~700円情報書籍~
正確に、700円と紹介されている書籍もあります。
●「小松崎茂 プラモデル・パッケージの世界」(大日本絵画・1999年5月発行)
●「バンダイ キャラクタープラモ年代記」(学研・2007年4月3日発行)
 
 

確認作業として、当時の資料を参考にすることが大切ですが、
当時のバンダイカタログには、同じ表紙で73年版と74年版があり、73年版は700円との表記ですが、74年版では表記が900円に変更されています。ほぼ同じ内容ですが、値表記部分に変更がある場合があるので、両方の刷りで再確認していないとダメなわけです。
思い起こせば、身近にあった74年版しか確認していませんでした。
 
バンダイのカタログ自体、高額なプレミア品となっていますので、一般では所有というのは難しい所です。それでは、先ほどの「ジェットスクランダー付」を正確に700円と紹介していた書籍を、まずは信用していいのかと言うとそうでもないようです。
 
「ホバーパイルダー」の紹介記事を観てみます。初値は400円です。
「バンダイ キャラクタープラモ年代記」がバンダイカタログの73年版情報を元にしていたのであれば、ホバーパイルダーの初値は400円と紹介されるはずですが、なぜか、500円と紹介されています。500円という値段は74年版カタログに載っている値上げ後の価格です。 ということは、「ジェットスクランダー」700円紹介は、たまたまだったようです。
因みに、私が間違えなかったのは、所有のホバーパイルダーが400円表記で、さらに手の届くところにあったので、現物確認できたからです。


絶版プラモデルの調べものは、複数資料で確認!!
情報に違いを見つけたら、あなただけの探究の旅へ!!



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2018年1月10日水曜日

日東科学の「ゴーゴン」

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第121回)
 
今回は、日東科学の恐竜シリーズNo.3「ゴーゴン」を紹介いたします。

空前の怪獣ブームの1966年、「ガメラ」と「バルゴン」のゼンマイ歩行プラモデルを発売し大ヒットを飛ばした日東科学は、続く怪獣ラインナップとしてオリジナル怪獣の「ワニゴン」「ガマロン」「ドラゴン」を投入しました。
その後、ゼンマイ歩行怪獣シリーズは、1969年に公開された「怪獣グワジン」とのタイアップ商品の恐竜シリーズNo.1「恐竜 ステゴザウルス」を7月に発売。同年11月に恐竜シリーズ第2弾の「ティラノザウルス」、そして、70年春にゴーゴン2種が発売されました。


●「原子怪獣 ゴーゴン」
比較的良く見る、再版のゴーゴンです。
発売は1984年春頃で箱サイズは11.5×27×4センチ。
当時価格は700円で品番は「ART No.24084-700」。ゼンマイ歩行で、成形色は青色。
1983年から発売が始まったガメラ再販の白箱シリーズ。
箱絵はミリタリーイラストで有名な上田信。
原子怪獣というネーミングは、この再販からつけられた物。「歩く怪獣シリーズNo.6」。
組立書には、非常に詳しい「原子怪獣 ゴーゴン」の設定資料が描かれているのも必見。

 完成全長は約26センチで、高さは約10センチ。
※上画像の完成品は、再販時に抜かれた成形色がこげ茶色のテストショット。それを塗装した物。
 
  
●「ゴーゴン」(初版・NITTOロゴ版)
発売は1970年5月で、箱サイズは11.5×27×4センチ。
当時価格は200円で品番は「ART NO.213-200」。
ゼンマイ4つ足歩行で成形色は濃い黄土色。
上側面も下側面もデザインは同じで、恐竜シリーズが紹介されている。パッケージには、「ゴーゴンは草食恐竜の一種で2億年まえにヨーロッパに住んでいました」とある。
 
組立書は2種あり、大きい方が初期発売分に入っていた物。その後、読みやすい横長版に変更された。
大きい組立書が入っている初期発売分の箱中身は、ランナー束全体が綺麗に長方形に整頓されるようにランナー枠が折られ、袋詰めされているのも特徴。
 
 
●「ゴーゴン」(初版・NITTO KAGAKUロゴ版)
発売時期は1971年頃で箱サイズは変更なしの11.5×27×4センチ。
同年夏辺りにST表記版が出荷されているはずだが、いまのところ未確認。
組立書の日東科学ロゴも変更されている。
 
 
●「原始怪獣 ゴーゴン」(小)
発売は1970年4月で、箱サイズは9.5×13.3×3.5センチ。

当時価格は50円で品番は「ART NO.211-50」。
フリクションギヤー式。ゴーゴン自体の全長は約10.4センチで高さは約5センチ。


シリーズとしては、岩乗りガメラから始まった「ミニ ウルトラ怪獣シリーズ」の第3弾。 パッケージ表には、ゴーゴン文字の上に小さく「恐竜 エダホザウルス」と書かれ、「万国博にも出てくる原始時代の帆かけ竜」と紹介されている。箱裏では「原子怪獣」ではなく、「原始怪獣 ゴーゴン」と紹介されている。このゴーゴンのみ、50円ガメラ(岩)シリーズで唯一再販されなかった。
NITTO KAGAKUロゴ版は確認されていない。



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2017年12月29日金曜日

バンダイ「1/144 シャア専用ザク」の最初期プラモ

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第120回)
 
 
今回はバンダイの「1/144 シャア専用ザク」の最初期版を紹介します。

1980年7月から発売された機動戦士ガンダムのプラモデル、通称ガンプラ。
シリーズ初期の「1/144 ガンダム」「1/1200 ムサイ艦」「1/144 シャア専用ザク」「1/144 グフ」「1/144 ズゴック」「量産型 ザク」の6種には、「組立書と塗装図が別刷りで2枚構成」という初期発売分が知られています。
 
あまり情報のない、「1/144 シャア専用ザク」の最初期構成です。
もちろん、バンダイロゴは万歳マーク。そして、組立書と塗装図が別刷り。ここまでは、ご存知の方は多いと思います。しかし、最初期構成は、組立書が違ってきます。

2017年12月20日水曜日

「Dr.スランプ」 っぽいプラモデル

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第119回)
 
今回は、「Dr.スランプ アラレちゃん」っぽいプラモデルを紹介します。

昭和の時代には、いたるところに「●●」っぽいキャラクターの商品があり、
時代に敏感なプラモデル業界にもたくさんの「●●」っぽいプラモデルがありました。

アリイ(有井製作所)の「ぶりっ子 トラッカーシリーズ」です。
1982年発売。シリーズは全6種類で、上画像はそのうちの「バッチィ~カー(AR127B-300)」「ヒュ~ドロロ~カー(AR127C-300)」「とってもハイラックス(AR127D-300)」です。

側面に全6種が紹介されています。どこかで見たキャラクターが勢ぞろいです。
各キットは、ちゃんとイラストのキャラクターが乗っています。その造形もなかなか似ています。


「バッチィ~カー」から、キット構成の紹介です。


なんと、このシリーズは日本プラスチックモデル工業協同組合の「82年夏休み模型まつり メーカー賞」を頂いているようです。なんとも、複雑な気持ちが湧いてきますね。


 
最後に、アリイの1982年のカタログ紹介です。
「ぶりっ子 トラッカーシリーズ」も紹介されていますが、当初の予定名は「ずっこけ!トラッカー」となっていたようです。
 
よくよく見ると、製品版よりも、さらに過激なキャラ表現が。。。。
さすがに、アラレちゃんだけは、「似ている人です」は通用しないだろうと言うことになったんでしょうね。製品版を見ると、キャラに手が入っての発売になっています。


バンダイとの版権争奪戦の際、秘密裏に版権取得の可能性が見えてのフライングカタログ掲載?と調べてみましたが、バンダイのDr.スランプシリーズのプラモデル第1号は、「ほよよカーチス」で、1981年7月発売です。ぶりっ子シリーズ発売時期の82年には、すでにバンダイ正規商品が市場にあふれていたので、やはり、隙間商売だったようです。


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2017年11月30日木曜日

マルサン商店 電動怪獣「ゴメス」のプラモデル

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第118回)
 
今回の絶版プラモデル情報局は、マルサン商店の電動怪獣「ゴメス」を紹介します。

発売は1966年8月。当時450円で品番はART NO.496。箱サイズは34×26×6センチで、完成全高は24.3センチ。
リモコンにより両腕を振りながら電動歩行します。
ウルトラシリーズの中で最初に商品化されたのが、この「ゴメス」です。
組済み完成品は、マルサン電動怪獣の中では入手しやすい方ですが、角先が折れていたり、牙が無かったりのジャンク物が多いです。 


今回はゴメスの「未組立品」から、貴重な画像をじっくりと紹介します。

未組立の箱中構成です。マルサン電動怪獣は、第一弾が「ゴジラ」、第二段が「バラゴン」、そして第三段が「ゴメス」となり、このゴメスから、リモコンの完成品が付属するようになりました。画像のリモコンは黒プラ製ですが、初期発売分は、青ブリキのリモコンになっています。

箱側面です。
側面に描かれている「ガラモン&ゴロー」「ペギラ&パゴス」は当時発売予告がされてた2個セット100円の告知と思われます。

別側面には「バルタン星人」と「ネロンガ」。コチラの面は、ガラモン箱と同じ構成です。



ゴメスのギヤボックスです。マルサン電動怪獣の初期に使われていた形状で、別売りのモーターをネジで留めるタイプです。
上画像下の2タイプがマルサン電動怪獣で良く見るギヤボックスです。ゴメスタイプのギヤボックスは、初期ラインナップのみで、使われていたのは、ゴジラ・バラゴン・ゴメス・ゴロー・ネロンガまでです。ネロンガはバラゴン金型流用商品なので初期発売組ではありませんがゴメスタイプとなります。
 

足軸は下画像のように割ピンで固定されているのが良くあるタイプです。


稀に、下画像のように足軸が割ピンではなく、プラ製のキャップで蓋接着するタイプがあります。

これは初期短期間発売された個体で、このキャップでの蓋接着タイプは、電動ゴジラやバラゴンの初期発売分にも見られる激レア個体となっています。
また、この初期発売分は、足裏パーツなどのランナー枠袋はマルサンのタグ付きとなっています。

 
顔アップです。


歯や牙もしっかりとモールドされています。
 
怪獣らしい、ゴツゴツした鱗モールド。
背中の突起造形も見事です。
 
 
ウルトラQ、ウルトラマン含め、ウルトラシリーズプラモデルは、このゴメスからスタートしました。人口着色された箱絵、当時450円という高額商品、テレビ画面そのまま電動歩行する怪獣!!

マルサン電動怪獣「ゴメス」。絶版プラモデルコレクションアイテムの最高峰の一つです。


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2017年11月20日月曜日

有井の「1/1 昆虫シリーズ」プラモデル

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第117回)
 
今回は有井製作所(アリイ)の「1/1 昆虫シリーズ」を紹介いたします。

有井の昆虫シリーズは長期に渡り発売され、現在3版まで確認されています。
 
 
●初版
有井のカタログ初登場が1974年版で当時価格は300円となっているところを見ると、初版は74年頃発売と思われます。

箱サイズは各小箱で約90×170×25センチ。キャラメル箱仕様。
商品番号は4種共にKIT NO.80。80ということで、単品価格は80円。シリーズナンバーは、1)カブト虫、2)クマゼミ、3)ノコギリクワガタ虫、4)オニヤンマ。

下画像のように、「KIT NO.50」表記の個体も確認されているので、初期発売分はセット200円、単品50円だった思われます。


  
●2版
1982年頃発売と思われます。 箱サイズは初版よりも小さく、約105×150×30センチ。
初版と同じキャラメル箱仕様。4点シュリンクパックで当時300円。
商品番号は4種共にKIT NO.80。80ということで、単品価格は80円。
2版から、「ノコギリクワガタ虫」は「クワガタ虫」に変更されています。 2版箱にはシリーズナンバーは振られていませんが、側面の商品紹介の並び順から、1)カブト虫、2)クマゼミ、3)クワガタ虫、4)オニヤンマのまま変更なしと思われます。
実は、初版と2版では金型が違います。詳しくは後ほど。



●3版
有井のカタログ1983年版に、3版のパッケージが初めて掲載されているので、発売は83年頃と思われます。上下箱で当時価格は100円。箱サイズは約100×171×30センチ。
シリーズナンバーは、初版とは異なり、1)カブト虫、2)クワガタ虫、3)オニヤンマ、4)クマゼミに変更。 袋中に昆虫ミニカードが入る。組立図は別紙の「昆虫のもの知りメモ」の裏側に掲載。



それでは、分かり易く各版違いを紹介。
各版箱のサイズ&デザイン違いです。 各版を並べると、2版箱の横幅が短いのがわかると思います。

実はシリーズ4種共、2版から金型が変更になり、下図のようにランナー枠も横幅が短くなっています。(上から初版、2版、3版)

造形は同じですが、何らかの理由により、有井は2版時期に新規金型を製作したようです。
2版はランナー枠が小さくなったと言うことで、箱サイズも小さくなっています。
3版は袋に昆虫カードが入ります。画像に写っているのは昆虫カードの裏側です。
また、図のようにクマゼミのみ、羽色が初版と2版で変わります。オニヤンマは初版と2版は同色ですが、羽脈の描き方が若干変わっています。
 

有井のロングランヒット商品の「ミステリーバンク」が、サンキットというメーカーの金型再利用商品だったことは、以前紹介しましたが、実は、この昆虫シリーズも他メーカーの金型再利用商品でした。
元は宮内製作所の「精密昆虫シリーズ」です。1969年から発売されていたと言う記録がある商品で、下画像は単品発売をセット売りにした1971年の商品です。当時価格は300円。
初期に発売された物は、箱中に帯があり、クマゼミやオニヤンマの羽は有井版とは違うようです。
宮内製作所は、ゴジラのパチ物怪獣、「コジラ」のプラモデルを発売したメーカーとして有名です。
宮内製作所の活動停止後、金型を有井が引き取り、「昆虫シリーズ」の復活となったようです。



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