~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
（第287回）
今回の絶版プラモデル情報局は、日東科学のウルトラ怪獣シリーズ「原子怪獣 ドラゴン」を紹介します。
このドラゴンには、「ツノあり」タイプと「ツノなし」タイプの2種類が確認されています。
下図のように「ツノなし」は、実際の組立もツノ工程は省略されています。
それらの発売時期も含めて「原子怪獣 ドラゴン」の履歴を紹介します。
はずは発売予告、当時のチラシです。
そして、1967年の日東科学のカタログです。
発売予告チラシや1967年の日東科学カタログには、ドラゴンの完成画像に「ツノ」はありませんでした。
翌年、1968年の日東科学のカタログから、「ツノあり」の完成品が紹介されてます。
発売予告等にはツノが無かったので、「ツノなし」が初期発売分かというと、そういうわけではありません。初版ドラゴンは「ツノあり」となっています。
それらの発売時期も含めて「原子怪獣 ドラゴン」の履歴を紹介します。
はずは発売予告、当時のチラシです。
そして、1967年の日東科学のカタログです。
翌年、1968年の日東科学のカタログから、「ツノあり」の完成品が紹介されてます。
発売予告等にはツノが無かったので、「ツノなし」が初期発売分かというと、そういうわけではありません。初版ドラゴンは「ツノあり」となっています。
「ツノなし」ドラゴンは、1971年5月に再発売された個体となります。
ドラゴンは見た目の通りステゴザウルス型怪獣なので、恐竜ブーム時に商品名をステゴザウルスに変更され特徴のツノが除去されました。その後に再登場したドラゴンが、「ツノなし」ドラゴンと呼ばれるものです。
発売時期と順番です。
（1）「原子怪獣 ドラゴン」（初版）
1966年12月発売で当時価格は200円。ゼンマイ歩行ウルトラ怪獣シリーズとして発売。
袋とじは緑タグ。箱はノリ留め。（時期的にホチキス留めもある可能性あり） イラストカードが入っている。
（2）ステゴザウルス（恐竜No.1）
1969年7月発売で当時価格は200円。1969年7月公開映画「恐竜 グワンジ」とのタイアップ商品として発売。ドラゴンの金型を流用し、頭のツノが除去された。1971年のドラゴン再販まで売られていた。因みに、恐竜No.2はチラノザウルスです。
（3）「原子怪獣 ドラゴン」（ツノなし・再販）
1971年5月頃発売で当時価格は200円。ステゴザウルスの金型をそのまま使用し、ツノがない状態で再発売。箱デザインに変更はないが、箱はホチキス留め。組立書は縮小されている。
（4）ステゴザウルス（再販）
1978年発売で当時価格は400円。ニットーの歩く怪獣シリーズNo.6として、ゼンマイ歩行のガメラと共に、青箱シリーズとして復活しました。
（1）原子怪獣ドラゴン 初版
●ガマロン＆ワニゴンの絵柄。裏は時間割表。
●ドラゴンの絵柄。裏は1967年のカレンダーになっています。
初版と再版の比較です。
（2）ステゴザウルス（恐竜No.1）
組立書です。ツノパーツを削除した以外は、商品名部分の上段のみ変更でドラゴンの組立書をそのまま流用しています。
（3）「原子怪獣 ドラゴン」（ツノなし・再販）
箱中です。
（4）ステゴザウルス（再販）
1971年の再販ドラゴン発売頃から、日東科学は新ウルトラマンから始まる特撮ヒーローに力が入り、ミラーマン、シルバー仮面とヒットを飛ばし、走るガメラシリーズも好調でした。この時期再版されたオリジナル怪獣の「ガマロン」「ドラゴン」は、そういったこともあり、少数出荷にとどまったと思われ、2体とも超激レアであり、現存数の少なさもそんな理由からだと思われます。
絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
（みくに文具 上田大）
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