~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第132回)
まさかとは思いますが、「濡れぞうきん」などで、拭いたりしていませんか?
そんなことをしたら、印刷塗料が削げ落ち、大切なお宝プラモデルの箱を痛めてしまいます。
「やっと手に入れた熱望品!!」だけど、ちょっと汚いと感じてしまう箱。
そんな時にお試しください。 タツノコランドのガッチャマンシリーズ「G-2号」。1973年7月発売。
当時500円でゼンマイ走行でした。完成品の造形も素晴らしいと人気の高い逸品です。
表面、側面に歪みや潰れが大きく、箱の汚れが目立ちます。
汚れを落とし、箱の歪みも直していきたいと思います。
一番簡単なクリーニング方法をご紹介します。
タッパーにお湯を入れて、洗剤を溶かします。
そして、汚れのあるところに塗って行きます。 上画像で、汚れが浮き上がっているのがわかると思います。
これを、テッシュで、ポンポンとたたきながら吸い取る。これをこまめに繰り返します。
そうすると、テッシュに汚れが移り、下図のように汚れて行きます。
これを繰り返すと、下図のように綺麗になります。 汚れ取りの作業は、できるだけ小さな面積で進めていきます。
箱絵には、色の境界線があるので、それを目印に区分けして進めます。 筆を走らせるときは、箱絵の筆のラインに沿って下絵をなぞる様に。
そうすると、取りきれない汚れも、下絵の筆ラインに沿って薄くなるので、目立たなくなります。
(まとめ)
●筆で洗剤水を塗るのは短時間で、直ぐにテッシュで吸い取る。水分が箱にしみこむ前にテッシュで吸い取る感じで。これを、繰り返して、少しづつ、汚れを薄くしていく。
●テッシュでこすってはダメ。ポンポン叩いて、水分を吸い取ること。
●テッシュも汚れたらこまめに綺麗な物を使う。
●汚れを落とすのは、「100」落としたいとすると、「70」ぐらいでやめておく。無理して「100」を落とそうとすると、箱にダメージが出る可能性大。
●箱に濡れシミができて来ても、乾けば消えるので気にしない。 ただ、洗剤を溶かしたお湯の汚れで汚くなると、その汚れが箱に付着し始めるので、こまめにお湯(洗剤入)は綺麗な物に取り変える。
★汚れ取りを始める前の注意点です。
(1)汚れなのかカビなのか、見定める。
下図の黒丸は、黒カビです。 カビなので、この方法ですと、黒カビは落ちません。
(2)箱表面のコーティングを見定める。
難しいのですが、1972年以前に発売されたものは、紙質やインク等、耐久性の悪い物を使用している物も多いので、汚れ取り作業はお勧めしません。
1960年代でも、今井科学などのように良質な紙やインクを使用している物もあり、現在でもピカピカにしてやることができる物もあります。
特にマルサン系は、紙質やインク等、耐久性の悪い物を使用していたらしく、汚れ取り作業はお勧めできません。触っただけで、インクがポロポロ落ちて来る物も多いので、箱の取扱いに注意が必要なくらいです。
1972年以降でも、50円や100円の低価格プラモデルは、紙質や表面コートが弱い物が多いので、作業には注意と見定めが必要です。(※1972年と言うのは、あくまでも経験上の主観です。)
思ったよりも、長くなりましたので、箱の歪み修正は次回紹介でご紹介します。
絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
※学芸員資格は保有してますが、箱補修に関しては独学です。
(みくに文具 上田大)
また、完成品、箱だけ、組立書だけ、ジャンクなどのプラモデルでも、バンバン高額買取中です!! 他特撮、アニメ&ロボットプラモデルも買取強化中です!!
コレクションを買うも売るも、ぜひ、プラモデルに強いタイムボックスにお任せください。
0 件のコメント:
コメントを投稿