~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第261回)
今回の絶版プラモデル情報局は、「昭和40年男」最新号が好評発売中とのことで、連載している「みくに文具のプラモ棚」の補足情報をお届けいたします。
今号は「スパイ秘密兵器」のプラモデルを紹介しています。お手元の連載記事と共に補足情報をお楽しみ下さい。
まずは、誌面で紹介できなかった各シリーズの抜けパッケージの紹介です。
(ナカムラ)
シリーズNo.2「秘密テープレコーダー」
シリーズNo.3「秘密デンワ」
(マルイ)
シリーズNo.1「スパイ秘密兵器 ウォッチガン+ペン爆弾」
※パッケージは0011ナポレオン・ソロのナポレオン・ソロ風
シリーズNo.3「スパイ秘密兵器 ジャックナイフガン+ミニピストル」
※パッケージは0011ナポレオン・ソロのイリヤ・クリヤキ風
(アリイ)
箱サイズは17×10×3cm。
シリーズNo.1「びっくり! スパイ新兵器 ライター+パイプ」
シリーズNo.2「びっくり! スパイ新兵器 ラジカセ」
シリーズNo.3「びっくり! スパイ新兵器 ボタン電話」
~ナカムラ~
先にナカムラから補足情報。
誌面で箱違い3種類と紹介しましたが、その3種です。
今のところ、初版が「カタカナロゴで大箱」で、2版が「英字ロゴで大箱」。3版が「カタカナロゴで小箱」という流れだとの結論です。小箱サイズは10×16.5×3cm。
(初版・カタカナロゴ)
初期流通は「赤タグ封で、弾丸やナイフ刃のランナーがシルバーメッキ処理」
後期流通は「赤タグか青タグ封で、メッキ処理なし。」
(2版・英字ロゴ)
「赤タグ封で、メッキ処理なし」
(3版・カタカナロゴ+小箱)
「タグ無し・メッキ処理なし」
小箱は1975年(昭和50年)発売の「とうめいばけボーグ」シリーズと同じ箱サイズ。なので、流通時期は75年頃と考察。
3版の小箱には、おまけがつくようになりました。
上図のように駄菓子屋で観られる妖怪カードが付いています。ブリキ製のカチカチ音がなるセミが付いたものも確認されています。
本文で紹介した「元祖天才バカボン」の話は29話。
「うさぎとかめ」を弾き終わらないと撃てないギター型銃と、「ずいずいずっころばし」を吹き終わらないと撃てないクラリネット型銃を持った殺し屋の話です。1発打って外すと、また最初から演奏しないといけないという傑作回。お勧めです。
そして、これが懐かしのパイプチョコです。下画像は10年ほど前に復刻?されたタイプです。
発売時期により、名所や微妙な形状違いなどがあるようです。
プラモデルになった秘密兵器は、実際にあったものを参考にしたものもあるようです。
実際に使用されていた秘密兵器が紹介されている「ザ・暗殺術」より、ライターとパイプのページを紹介します。
各メーカーのスパイ秘密兵器プラモデルは、実は映画やドラマの小道具ではなく、現実にそった流れを組んだ商品で、子供だましではないリアルさがヒットの要因だったのかなと感じます。
~マルイ~
誌面で紹介したマルイのスパイプラモの原点、単品商品
「スパイ秘密兵器 万年筆型爆弾・ウォッチガン・2組入り」
画像は過去ヤフオク!で見かけた物です。この商品、情報がほぼ無い状態なのですが、品番をみるとMT44-100とあり、昭和44年(1969年)発売ということがわかります。側面に他シリーズの紹介が無いことと、他のシリーズは見たことが無いので、単品発売だったと思われます。 パッケージは007風ですけど、万年筆が選ばれたのは「0011ナポレオン・ソロ」の通信機器が万年筆だったためと思いますが、1969年にヒットしたCM、大橋巨泉さんの「はっぱふみふみ」が少なからず影響してる可能性もあります。
その後パッケージをリニューアルし、シリーズ4種としたようです。72年発売の物から名称は「ペン爆弾」となりますが、「ザ・暗殺術」には、知らずにキャップを回して外すと爆発する仕組みの「爆発性万年筆」という本物も紹介されていますので、初期名の万年筆が正解のようです。プラモデルは爆発はしませんが、こんな仕組みとなっています。
「万年筆」から「ペン」に変わったのは、当時流行った荒井注さんの「ディス・イズ・ア・ペン」の影響があったのではと考えますが、時代検証はしていません。
誌面に入らなかった1972年版のシリーズ全4種、箱中画像です。
100円でメッキ処理パーツもあり、このボリューム。時代といえど、豪華です。
組立書のデザインがNo.1だけ違うのに気が付きます。これも、1969年版が単独商品で、それをそのまま引き継いでいるためと思われます。
おまけとして、全てに画像右の厚紙広告が入っています。遊ぶと無くす弾丸は、ナカムラの7発に対して、マルイは10発もついています。さすが、子供に優しいマルイです。
このシリーズのパッケージ画作者は確定までは行けていませんが、時代と画風から、山本輝也氏ではないかと考えます。
パッケージに描かれているカメラやトランシーバーは、マルイ製になっています。
パッケージの「MARUI SEYVER Ⅲ」に対して、キットのモールドは「MARUI SEIVER」となってます。
~マルイ 1974年版~
マルイ 1974年版です。
誌面では画像が小さかったので、大きめな画像で紹介。
パッケージがリニューアルされ、値段も150円となりました。箱サイズは同じです。
実物はこんな感じです。
50円値上げということで、おまけがつきました。
「少年秘密警察手帖」と「水に消えるメモ」です。組立書は「スパイ」の文字を消しただけのものが入っていますが、稀に前のままの組立書が入っているものも確認されています。
~アリイの「びっくり!スパイ新兵器」シリーズ~
アリイの「びっくり!スパイ新兵器」シリーズの発売時期がどうもわからず、品番(KIT NO.AR90D-100)と、ブルーノアがいるところから、「80年頃発売」としました。箱サイズは17×10×3cm。
成形色はナカムラ時代の茶色から、青色や黄色など明るい色に変更されています。
当然のようにルパン風のNo.1が一番人気で入手困難となっています。誌面で紹介している宇宙戦艦ヤマト風のNo.4も数年前から人気が上がってきています。
私が勝手に命名している「吹き出しシリーズ」には、この「びっくり!」以外に「戦え!」や「でた~!」、「激突!」などもあります。
この頃から、アリイは積極的にアニメ風キャラをパッケージに使用するようになったようです。
絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
(みくに文具 上田大)
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