2014年8月28日木曜日

ロボット刑事のプラモデル

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第40回)

今回はロボット刑事のプラモデルを紹介します。

1973年9月頃、バンダイから2種アオシマから2種の計4種が発売されました。

まずはバンダイ版から紹介
「マスコット ロボット刑事」「ジョーカー」の2種を発売。どちらも激レアで、特にジョーカーの現存数の少なさは、マスコミシリーズでTOP3に入ります。
「マスコット ロボット刑事」当時300円。箱サイズは25.5×18×4センチ。マスコミシリーズNo.64。マザーとミニ・ジョーカー付。ミサイルボタンは脇の下にあります。

マスコットロボット刑事とジョーカーの箱側面。商品紹介にはヒーロー達の熱き時代が感じられます。

「ジョーカー(ゼンマイ)」当時500円。箱サイズは20×29×5.5センチ。マスコミシリーズNO.62。ドアは開閉し、ミサイル発射装置付。


アオシマからも2種が発売。
アオシマ版の特徴は、車体プラ部分は2種とも同じとなっているが、金属製シャーシ部分で、ゼンマイ版(1000円)とリモコン版(1600円)の仕様違いを実現している点です。
両者共、13センチほどのロボット刑事Kが付いています。
ロボット刑事シリーズNO.1「ジョーカー」 ゼンマイ走行。特殊ゼンマイは金属シャーシに組み込み済み。箱サイズは27×41×6センチで当時1000円。

ロボット刑事シリーズNO.2「リモコン ジョーカー」 モーターギヤ関係は金属シャーシに組み込み済み。箱サイズは28.5×45×8センチで当時1600円。


シャーシ部分の写真です。ゼンマイ版は組途中で、タイヤをつけた状態です。
ゼンマイ版、リモコン版の2種ともジョーカーとロボット刑事Kのプラ部分は同じ。
成形色も同じでジョーカー本体は赤色。
ジョーカー成形色が青色の物は、発売終了後の金型の再利用パチSFプラモ「電光スパック号(当時1600円)」が入れられたもの。ジョーカー箱にこの青色スパック号が入っていることがあるので要注意


カタログの完成写真です。Kが帽子を被っているのはバンダイマスコットだけ。帽子は脱着可能です。
完成品を見る限りでは、ジョーカーはバンダイ版の方がオリジナルに近いように見えます。アオシマ版はかっこよすぎですね。 「アオシマプラモの世界(竹書房)」によると、バンダイとは価格帯で棲み分けをしていたそうです。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。


(2024.10.31 追加文)
〇箱中画像を紹介しておきます。
1ロボット刑事箱中3種-560

バンダイ版のロボット刑事Kの完成品です。 ミニジョーカー&台座は欠品です。
1バンダイロボット刑事完成品560


みくに文具 上田大)


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2014年8月9日土曜日

ゴジラのプラモデル オーロラ編

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第39回)

前回からの続きで、映画公開に合わせ、ゴジラのプラモデル「オーロラ編」を紹介します。

オーロラで発売されたゴジラシリーズは全5種。
●GODZILLA(1964-68)
●GODZILLA'S GO CART(1965-67)
●GLOWS IN THE DARK GODZILLA(1970-75)
●RODAN(1975-77)
●GHIDRAH(1975-77)

発売年順で紹介します。


●オーロラのゴジラは、マルサン電動ゴジラよりも数か月前に発売されました。世界最初のゴジラプラモデルです。
1964年発売で箱サイズは約33×18×5.5センチ。
成形色は何故か赤紫色。オーロラ製品にはよく、本国版とカナダ版の2パターンがありますが、このGODZILLAにも成形色と記述違いのカナダ版が確認されています。2000年にポーラライツから突然、パッと見同じのパッケージで再発売されました。オーロラロゴもそのままなので、良く当時物と勘違いされている場合が多いです。違いは、タイトルロゴのフォントが違うことと、側面を見れば再販にはバーコードが印刷されていますので、購入の際には確認を。


●アメリカ国内でも激レアな「GODZILLA'S GO CART」
こちらも、ポーラライツから再版されています。 再販はパッケージ画こそ同じですが、タイトルはGODZILLA'Sの文字が消えて「THE GO CART」のみとなっています。


夜光パーツが採用された「GLOWS IN THE DARK GODZILLA」 中身は1964年発売と同じ金型。
1970年発売。成形色は少しラメが入った青緑色で箱サイズは約26×26×8.5センチ。夜光パーツの頭や背びれなどは重複でパーツが同封しているので、夜光パーツを選ばなくても完成させられる。若干表記文字の違うカナダ仕様もあり。この夜光ゴジラは1978年にモノグラムから完成品写真箱で再販された。1984年11月頃、新作ゴジラ映画に合わせて、日本向けに限定再生産された。現在でも比較的安値で入手可能なのはそのため。モノグラム版の成形色は夜光パーツ以外は黄緑色。


●1975年発売の「RODAN」
成形色はラドン本体がこげ茶色でベースや町並みはクリーム色なので、そのまま組んでも作例のようなラドンになる。足元のデパートには「お買物なら」と日本語のモールドまで彫ってある傑作キット。完成したディオラマにはカチンコ型のネームプレートも付く。箱サイズは約30×20×7.5センチ


●1975年発売の「GHIDRAH」
成形色は黄金色に見えなくもない濃黄色。ラドン同様、このキングギドラも非常に躍動感ある仕上がりになっている。完成したディオラマにはカチンコ型のネームプレートも付く。箱サイズは約30×20×7.5センチ。


オーロラキットの凄いところは、横転した車や戦闘機、倒された電柱や町並みなどが高クオリティでディオラマ化され、巨大な怪獣が大都市に飛来した映画のワンシーンが見事に再現されるところ。このキットシリーズこそ、再販を作り、アメリカンデザインのオリジナル箱と一緒に観賞してもらいたい!!


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。


(2024.10.31 追加文)
〇当時のオーロラのカタログも紹介しておきます。
1975年のオーロラのカタログです。
オーロラ75年カタログゴジラ-560
グローシリーズが紹介されています。

1976年のオーロラのカタログです。
1オーロラカタログゴジラ76年-560
キングギドラ、ラドンが紹介されています。翌年の1977年カタログでは2種共に、さらに大きな扱いで紹介されています。

未発売だったゴジラキットのサンプル画像が、海外コレクターのオーロラキット本で紹介されています。
1未発売ゴジラ1-560
※Aurora Model Kits(Schiffer/2006/95p)より

近年、このサンプルを元に金型が製作され一部の海外イベント等で有料配布されました。
1未発売ゴジラキット2-560
イベント配布分は箱無しの袋状態でしたが、その後、オーロラ風の貼り箱が製作され、上画像のような同人キット状態で入手可能となっています。グロー版もあります。
元祖オーロラゴジラと造形や完成サイズが似ていますが別物です。こちらは頭部が動き、口が開封します。



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