~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第305回)
今回の絶版プラモデル情報局は、ガンプラ「キャラコレ」シリーズの版違いを紹介します。
発売はガンプラブームが最高潮に達し、独走態勢に入った1981年6月。先行して「アムロ」「シャア」「マチルダ」「セイラ」の4体がリリースされました。
当時の「模型情報」新製品紹介です。
この4体にデザイン違いの初版箱が存在しています。
下図がデザイン違い3種を並べたものです。
正面からでは特に違いは分かりません。③の10体セット版に関しては、「商品名が赤色」「版権シール無し」の2点で判別できます。
側面です。
初版はシリーズ紹介が完成写真になっています。2版はイラストです。
10体セット版は特別限定品なので、初版デザインにそったデザインになっていますが、バンダイ万歳ロゴがありません。
シャアとセイラの初版です。マチルダも同じように完成写真になっています。
当時価格は100円。箱サイズはシリーズ全て15.5×8.5×3センチでした。
8月発売のカイとフラウです。
7月下旬発売予定とありますが、現在では8月発売で統一されています。
カイとフラウ発売時点で前発売の4体も側面がイラストデザインになったようです。完成写真箱のカイとフラウは現段階では確認できていませんので、イラスト箱が初版のようです。
下図が1998年に発売した10体セット版です。
特別仕様の外箱に10体が収められ、当時価格は2000円でクリア成型。おまけとしてハガキが付属していました。市場ではバラシて個別に出回っていることも多いです。
ここで気になるのが、フラウまでの6体が完成写真デザインになっていることです。初版仕様で発売しようとした商品開発時のミスなのか、カイとフラウにもごく少数写真デザインが流通していたのか、ただ統一させただけなのか、謎が残るところです。
まとめです。
ここで、お気づきになったでしょうか?
完成写真、似ていますが10体セットの物は違う写真になっています。
さらに、10体セット版は商品ロゴ色も別色が使われているものがあります。
下段が10体セット版です。
イセリナに関しては、「ICELINA ESCHONBACH」から「ICELINA」に変更されています。側面のカタカナ表記は「イセリナ・エッシェンバッハ」のままで変更はありませんので、側面デザインに合わせたのか、背景のガルマ様を少し目立たせようとしたのか、そのあたりだと思います。
10体セット版との箱中比較です。
台座の裏表記も違います。
ここで気になるのが、「1981.2」表記です。1981年2月ということでしょうか?
発売が6月なので、少々早い気がしましたので過去情報を調べてみました。
1981年1月発行のバンダイカタログです。すでにアムロとシャアの見本が紹介されています。
よく見ると、台座はまだ円柱です。ここから予想すると、「2月」というのも納得できます。
当時のアニメージュに円柱台座がはっきり写っていましたので紹介しておきます。
円柱台座は他商品の使いまわしでしょうか?
「ブライト」を最後に、10体でシリーズは終了となりましたが、もう少し人気?が出ていればシリーズ継続された可能性もあったようです。
ガンプラ最高峰の一冊「HOW TO BUILD GUNDAM」(ホビージャパン 昭和56年7月31日発行)のキャラコレ製作記事で、作者が今後のラインナップについて触れています。「今後のラインナップをみるとハヤトやブライト、ララァ、カツ、レツ、キッカ、他にもランバ・ラルやガルマ・ザビがあがっているが、、、」とあります。
また、「模型情報 9 Vol.25」(バンダイ模型デザイン室 昭和56年8月25日発行)掲載の最後の4体の発売発表記事では、
「そこで、6人に続き新たに4人の仲間が加わることになった。ガンダムに登場するキャラクターって、みんな魅力的なので、人選に苦労したんだけれど、最終選考に残った4人を発表しよう。まずガルマ・ザビ。彼は、わりとすんなり選ばれた。ガルマが選ばれたのならと、恋人のイセリナさんも当選。そうなるとシャアが寂しそうなので、ララア・スンも仲間入り、
さてもう一人は・・・・。悩んだ結果、WBを良く指揮したという実績を評価してブライト・ノア。以上4名が選ばれ現在進行中なのだが、この他にも模型化したいキャラクターはいっぱいいる。渋いところでランバ・ラル、ガイア、オルテガ、マッシュ。カイがいじけると困るのでミハル、ミライさん、カツ、レツ、キッカ等々・・・・・。このシリーズが、今後充実するかどうかは、ファンの皆さんの応援次第だと思うのです。ヨロシク。」とあります。
ハヤト、ミライ、カツ、レツ、キッカあたりのホワイトベースクルーが商品化していたら、コレクターアイテムとして、もう一段上に上がっていたかもしれません。
(追加情報)
パッケージ画の作者は紹介されている書籍がほとんどありませんが、ロマンアルバム・プラモ編<アニメ・プラモ・マニュアルⅡ>(昭和57年7月30日発行)によると長谷川政幸氏。ただ、同ページ紹介で他の作者に間違いがあったりするので、要確認。
原型製作はバンダイキャラクタープラモ年代記(学研/2007年4月3日発行)によると、60年代から今井科学のキャラクタープラモデルの原型を担当していた諸星亮一氏。氏はサンダーバードやキャプテンスカーレットのマスコットも手掛けたそう。
絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。
(おまけ)
ガンプラ発売前夜のバンダイのプラモデルを紹介した動画です。
前回ネタのタブチ君が主役です。 ぜひ、ご視聴下さい。
(みくに文具 上田大)
(YouTube) https://www.youtube.com/@tagamedai
現在、タイムボックスでは、昭和60年代、70年代、80年代を中心にプラモデル、高額買取中です! 完成品、箱だけ、組立書だけ、ジャンクなどのプラモデルでも、バンバン高額買取中です!! 他特撮、アニメ&ロボットプラモデルも買取強化中です!!
買取・査定・その他のお問い合わせ 03-5706-4039 まで
0 件のコメント:
コメントを投稿