2013年6月30日日曜日

今井科学 オリジナル怪獣の軌跡

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第12回)

今井科学のオリジナル怪獣です。
よく見かけるのは、1984年3月に再販されたこのパッケージです。
「ネッシー」「バギラ」「シウルス」「ガルバ」の4種類です。
この再販では、バギラやガルバが出にくいかな?と言われてましたが、
近年はネッシーが一番人気のようです。

ナカムラ、クラウン、童友社、オダカ、日東、コグレなどなど、67年前後には各社オリジナル怪獣を商品化していました。
今回紹介する今井科学のオリジナル怪獣は、他怪獣のような一発屋ではなく、日東の「ガマロン」「ワニゴン」に並ぶ、オリジナル怪獣世界のメジャー怪獣です。


(2024.4.24 発売時期訂正)
初版発売は第一次怪獣ブームさなかの67年頃。
まず、マスコットシリーズNO.22として66年10月に「怪獣ガルバ(当時50円)」が発売。
「水中怪獣 ワニラ(当時50円)」は67年3月、ウルトラシリーズNO.3、
「怪獣バギラ」は67年5月、ウルトラシリーズNO.4として発売。
「ネッシー」は68年2月にマスコットシリーズNO.29「怪獣王子ネッシー」として正規キャラとして発売。


その後、再生今井科学から70年代にミニシリーズとして復活。
このときは、まだキャラメル箱(50円)スタイル。
同時に「ワニラ」のみ商品名が「シウルス」に変更。
「ウルトラ怪獣 バギラ(ミニシリーズNO.1)」「ウルトラ怪獣 ガルバ(ミニシリーズNO.2)」「ウルトラ怪獣ネッシー(ミニシリーズNO.3)」「水中怪獣 シウルス(ミニシリーズNO.4)」の4種で、ネッシーにはまだ、タケル少年が付属しています。

ネッシーの箱側面商品紹介には、シウルスを除いた3種のみが紹介されているところを見ると、当初のラインナップには、シウルスはなかったように思われます。



そして84年3月に復活
 ここから、ネッシーにタケル少年は付属しなくなります。


その同年末の11月に、ロボダッチ 「大恐竜島(4200円)」に「ガルバ&バギラ&ネッシー」の3点のみ同封参加。


その後、「マスコット恐竜(シリーズNo.3・300円)」として「ガルバ&バギラ&ネッシー」の3点パックとして再登場。

初版に近づくほど、入手難度は上がりますが、マルサン怪獣などのような超高額ではなく、しかも、基本シリーズ4種類でコンプリートですので、10年ぐらいかけてコツコツコレクションするにはお勧めです。


(2024.4.24 追加)
1967年の「ワニラ」「バギラ」発売と同時期に、少し大きめなオリジナル怪獣「水上怪獣 シーザウルス」も発売されていますので、そちらも紹介しておきます。
1967年4月発売で当時価格は150円。箱サイズは14×27×4センチ。ゴム動力ですが、水中モーターにも対応していました。イマイウルトラシリーズNo.5となっています。



絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。



タイムボックスでは、オリジナル怪獣プラモデル、在庫薄のため高価買取中です!
大切なコレクションを手放すときは、ぜひ、お気軽にご連絡下さい。
http://www.timebox.jp/


買取・査定・その他のお問い合わせ 03-5706-4039 まで

2013年6月24日月曜日

海賊王子からトリトンまで イルカプラモデル!

~CLASSIC PLASTIC MODEL KITS~
(第11回)

今回は「海賊王子」から「海のトリトン」のイルカパーツの金型修正を紹介します。
「海賊王子」「パーパス」「海のトリトン」のイルカパーツはよく似ているので、
パーツの使い回しのようにも見えますが、微妙に修正変更されています。
組済み入手の際の参考にして下さい。

まずは、各プラモデルの紹介です。
●海賊王子は1966年9月発売。ファミリーシリーズNo.18で当時150円。
今井科学のファミリーシリーズには、入手困難な激レア物が多いですが、
これもその一つに数えられます。

●1967年5月発売。サマーシリーズNo.5の「パーパス」。当時120円。
水中モーターの発売に関連した商品と思われます。最終的には値表記シールにより300円まで値上げされました。
「パーパス(porpoise)」とは、くちばしのないイルカの英名として使われる言葉で、
スナメリ、ネズミイルカなどがパーパスと呼ばれています。

●再生今井科学の初期発売作品。海のトリトンは1972年6月発売で当時250円。
今井のサブマリンシリーズNO.4。
非常に市場に出にくく、探している方の多いプラモデルです。


さて、3種類のイルカ部分です。
左から海賊王子の「フィン」、「パーパス」、トリトンの「ルカー」。
よく見ると、背びれの位置がずれています。


フィンは前方。パーパスは後方、そしてルカーは前方に戻ります。
キャラクターが背中に乗るには、前方に背びれがあったほうが絵になるのですが、実際のイルカは後方寄りに背びれはついています。


そして、背びれよりも、動力部分に大きな違いがあります。
パーパスまでは、ゴム動力により、尾を上下に振って進みます。
しかし、ルカーは尾の中にスクリューが隠されており、その回転により進みます。
尾の上下のみで、どれだけの推進力があったのかわかりませんが、時代とともに現実的で簡易的な作りになったのでしょう。

海賊王子の組済み紹介です。きれいな状態で、こちらも店内在庫品です。
当時、模型店の亭主が制作し、飾っていたものです。
組済みコレクターには堪らない時代感がでています。


最後に、レベルから、フリッパーのプラモデルが発売されているので、それもご紹介しておきます。

イルカプラモデルは、他では、「APKの ミニミニフリッパー(50円)」「バンダイのゴーゴードルフィン(500円)→(400円) 」 「ジュニア 泳ぐクリッパー(50円?)」などもあります。


(2024.4.24追加)
バンダイのゴーゴードルフィンの画像を追加しておきます。
当時価格を500円と紹介していましたが、500円は50年史データベースのミスで、発売価格は400円でした。


現在、タイムボックスでは、紹介した「海賊王子」「パーパス」「トリトン」の3点とも、未組立にて在庫中です。特にトリトンは非常に人気があり、しかも激レアです!!
在庫のあるうちに、お問い合わせお待ちしております。


絶版プラモデルの探究は本当に面白いですね。
ぜひ、今回の逸品も、コレクションにお加えください。

タイムボックスでは、各社絶版プラモデル、在庫薄のため高価買取中です!
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